化野環古生物学小日記

思考の断片は、痕跡を残さず消える軟体動物のように揮発性が高い。この記録は、結論という「骨格」に至る前の、問いや連想という「軟体部」を、バージェス頁岩のように保存しようとする私的な地層形成の実験である。日常の些事や人間社会の営みは、数億年の地質学的時間軸(ディープ・タイム)というフィルターを通すことで、全く異なる相貌を見せる。これは古生物学研究者・化野環による、都市と人間、そして思考のタフォノミー(化石化作用)に関する69日間の観測記録だ。未来の地層から、何らかの示準化石が発見されることを期待して。(化野環)
「化野環古生物学小日記」サイトへ(外部。新しいタブが開きます)
構成・千早亭小倉
化野環古生物学小日記

化野環古生物学小日記(まとめ)

思考の断片を化石のように保存する試み。古生物学研究者・化野環が、日常の風景や人間社会の営みを「地質学的時間」と「タフォノミー(化石化作用)」の視点から記述した69日間の記録。都市の地層に刻まれる思索の断片集。