無名作家の奈落「常磐荘」 掌編「常磐荘綺談」
ジッポーのキシンッという金属音が響いた。湿った苔と冷え始めた土の匂いを、オイルがたちまち上書きする。安煙草の紫煙が囁くように耳元を通り過ぎても、鴨下栞は振り返らなかった。この石階段は栞の観測所だが、同時に、後ろにいるたたこの指定喫煙所でもあ...
無名作家の奈落「常磐荘」
栗きんとん99
古書店「古河書店」
[掌編]話の脇道
掌編「物語の寄港地」シリーズ