ZINE「cocoan lab.」

真田まる「夜明け前のひとりごつ」

止まり木の温度

この木の板、見てみて。 誰かの手のひらが、何年もかけて、 ゆっくりとなでてきた跡があるわ。 角がとれて、つるつるになって、 まるで、よく知ってる人の肌みたい。おでんの湯気の向こう側で、 あんさんの眼鏡が、 ふんわり白く曇るのを、 私は、隣で...
真田まる「夜明け前のひとりごつ」

散歩

散歩なぁ…。私にとったら、あれは「世界の迷子ごっこ」みたいなもんやわ。自分の足音が、アスファルトに「ここに居るで」って刻印を押していくんやけど、あんさんが隣におらんと、自分がホンマに存在してるんか怪しなる時があるねん。景色もな、フィルター一...
ここあん高校文芸部

「炭酸の飽和水準と、笑顔の遅延について」/神崎一樹

【作品No.03】 タイトル:『炭酸の飽和水準と、笑顔の遅延について』 執筆者:神崎 一樹(C組) スタイル:構造解析的リアリズム 自動販売機の取り出し口には、冷気を含んだ湿った空気が溜まっていた。指先がアルミ缶の結露に触れ、摩擦係数が急激...
真田まる「夜明け前のひとりごつ」

ヴィーナスの落書き

滑らかな肌の 丘陵おかを越えて辿り着いた 秘密の谷間​神様がそこで 筆を滑らせいたずらに描いた 黒い線​守っているのか 隠すのか絡まり合うた 縮れ毛はうわ、突然の驟雨やなんだなんだなんだなんだなんだボディソープ持ってこんかい!真田まる
真田まる「夜明け前のひとりごつ」

月夜のバナナ

夜空の皮を つるりと剥けば 現れたのは 白い実ひとつ甘いか渋いか 知らんけど 星のフォークで 突き刺して私の憂いも ひとくちサイズ モグモグ噛んで 飲み込むわ真田まる
四コママンガ

四コマここあん「照明係」

Using Nano Banana Pro