ここあん村クロニクル

SPOT

ペンタ

ここあん村の「霧のところ」最深部に聳え立つ巨大塔ペンタは、大災害の際に失われた知性の質量を補完するかのように隆起した、五角形の石造りの塔です。ボルヘスの「バベルの図書館」を彷彿とさせるこの不条理な垂直空間は、内部で時空が歪み、外観から推測さ...
ここあん大学コント

コント「こぼれた紅茶」

【登場人物】花野 環奈はなのかんな:古生物学者。万物を時間軸で捉える。平泉 慧ひらいずみけい: 理論物理学者。万物を数式で捉える。たま:環奈のAI(詩的)。【舞台】ここあん大学の共有スペース『ラウンジ・アンコンフォーミティ』。窓から午後の光...
Others

ビターここあん

NOTEやはてなブログなど、外部サイトに掲載中。ちょっと大人な掌編集。作・千早亭小倉「どちらでもいい、朝」(あらすじ)ブックカフェ「シズカ」のオーナー中野小春は、徹夜明けで疲弊し、朝食の選択肢さえ選べない氷上静に珈琲を淹れる。静が「どちらで...
「二つ目と代弾き」シリーズ

お題013. 背中の祝儀

六畳一間のアパート「コーポ松」の壁には、得体の知れない地図のような雨漏りのシミが広がっていた。それはオーストラリア大陸の形に似ていたが、タスマニア島にあたる部分にはカビが生えている。部屋の空気が、湿った煎餅のような匂いを帯びていた。 酔酔亭...
Kindle

千早亭小倉著『あるある「飲み屋のママはいくつの言葉で店を回せるか問題/死んだクジラの腹のような空 他」(コンセプト・ハイ)』

本作は、言葉の定義の曖昧さや、AIによる情報の捏造ハルシネーション、創作活動における不条理などを題材にした、メタフィクション的なショートショート集の第三弾です。「一時間弱」の解釈に揺れる図書館員や、AIの仕様に作品を書き換えられる作家など、...
さ行

菜箸千夏

ここあん村立芸術図書館・移動図書館担当司書。NDC(日本十進分類法)と完璧な秩序を愛するが、復興の現場で予測不能な「物語」に出会い変化していく。愛車はロマコメ号。[司書/菜箸千夏/プロフィール]
小説

【罵倒系ラブコメ】文芸部長の黒崎さんは、僕のことなどゴミムシ同然だと思っている。

さあ、今日も彼女に罵られに行こう!平凡な高校生である僕が入部したのは、美少女だが口を開けば罵詈雑言、敬愛する作家はチャールズ・ブコウスキーという、文芸部の黒崎(くろさき)部長が支配する場所だった。提出する原稿は「駄文」「時間の無駄」と切り捨...
ZINE「ほつれ」

エッセー|上がり屋敷駅、数分間の永遠

執筆:鉄 美鈴(ここあん鉄道・駅員)三丁目駅のホームに立つと、いつも肺の奥が少しだけチリつく。四時四分。一日に二回訪れる、針と針が重なるその瞬間に、M線の池袋行きが滑り込んでくる。この電車は、村と外の世界を繋ぐ唯一の細い糸だ。けれど、その糸...
さ行

さやかっくす

本名:楠 さやか(くすのきさやか) 年齢・性別:19歳・女性 肩書: 巨大塔「ペンタ」管理人(自称)、学バス運転手 性格・特徴: 知的な議論を好むココアン村住民の中で、唯一「肉体の躍動」を信条とする異端児。物事を運動エネルギーとして捉え、「...
ここあん村の毎日

ここあん村の1年間

1月1月5日:ド派手なステージ衣装のままスタジオから閉め出されたひくえ(21歳・女性・栗きんとん99キーボード担当)は、困り果てていたところを酔酔亭馬楼(落語家)に救出された。1月10日:親戚からの年賀状を「文学的死に体」と一喝して朱書きで...