わたぼこり

つぶやき

つぶやき(空野円)

明日は雨が降るみたいですね。娘の光ひかりは服が濡れるとか、傘が面倒だとか気にしていましたが、降るものは降るのです。空から水が落ちてくるのを、私たちが止めることはできませんから。濡れたくないなら傘をさせばいいし、濡れてもいいならそのまま歩けば...
[コント]笑いのあぜ道

コント「エアコンリモコンこんここん」

【上演設定】 場所:きさらぎタウン、天野家のリビング。登場人物:天野光(娘。バスケ部の練習帰りで汗だく。息が上がっている)空野円(母。ソファで静かに本を読んでいる。季節感のないゆったりとした衣服)状況:外は猛暑。室内のエアコンは、生ぬるい送...
[掌編]話の脇道

掌編「泥の塔」

エレベーターホールの床に、乾いてひび割れた泥の染みが、所在なく広がっていた。どこかの階の子供が運んだ植木鉢からこぼれたものか、あるいは、もっと別の、緑野翠村長の知らない生活の痕跡か。天井の照明はいくつか間引かれ、ホール全体が夕暮れ時ほどの薄...
[掌編]話の脇道

【外部】掌編(中野あやね/氷上冬子)

「無名」(あらすじ)あやねと冬子は、車の轍が途絶えた森の奥にある湯治場を訪れる。そこで出される料理は、どの野菜とも一致しない「名も知れぬ」ものばかり。二人は戸惑いながらも食事を進めるうち、胃の腑に熱が灯り、身体が根っこから喜ぶような静かな充...
[掌編]話の脇道

【外部】掌編(某所)

「書斎の余白、共犯者の覗き見」(あらすじ)弁護士の夫の書斎で、響子と翻訳家・佐和は、リルケの詩を引用しつつ「性衝動」について語り合う。響子は、佐和の論理で欲望を閉じ込める完璧な「檻」は、崩壊する瞬間の甘美な戦慄を求めていると挑発する。佐和は...