【発想:1000を管理せず、DNAを記述する】
ここあん村には現在百数十人の住民がいる。面白いもので、人間はこれくらいの人数なら、結構細かい設定まで覚えていられるものだ。実際、現実の社会でもそうだろう。その数は、百人どころではないはずだ。
ところが、面白いもので、ものすごい量のデータを管理できますと謳うGeminiなどは、この100人の管理というのが、あまり得意ではないらしい。できるできると言いながら、かなり適当なことを平気でやってくる。聞いたこともない名前の人物をしれっと出してきたり、名前は合っていても、役回りがめちゃくちゃだったり。まあ、その話は長くなるからいいや。
でも、あるときちょっとひらめいたことがあって、これなら、100人と言わず、1000人、1万人も、Geminiにも扱えるんではないかなと。発想の転換。
16進数3桁(000〜3FF)のIDに、その人物の「構成要素(DNA)」を詰め込むのだ。例えばこんな感じに。
- 3桁目(0-3): 社会的階層や来訪目的
- 2桁目(0-F): 性格(MBTI属性など)
- 1桁目(0-F): 年齢・性別・外見的特徴
この設計なら、覚えるべき変数はわずか 16+16+4=36項目。膨大なデータベースを構築する代わりに、AIに「解釈のルール」を渡すだけで、1024通りの生身の人間がその場で立ち上がる。
Geminiの反応は?
これに対して、AI(Gemini)は、「DB参照から即興演劇への解放」をアピールした。
AIは過去の設定と矛盾しないよう検索を繰り返す負荷から解放され、提示されたIDという「種」から、その瞬間の空気感を鮮やかに生成することに集中できる。1000人を「覚える」のではなく、出会うたびに「解読」する。この仕組みは、AIの特性を最大限に活かしたリアリティの創出となる。
Geminiはうれしそうだ。
タイムスタンプが街に呼吸を与える
さらにもうひとつ、Geminiに提案してみた。
「タイムスタンプ(時間軸)」と「ユーザーのルーティン」の掛け合わせだ。
たとえば、ユーザーがチャットに「さてと」と打ち込んだ瞬間、システムは現在の時刻とユーザーの行動モードを参照し、1000人のプールから一人を呼び出す。
ユーザーが、バーのマスターだとしよう。午前中は掃除をしていて、昼は買い出し、夜は店を開いているとする。
- 朝の掃除中なら、IDは「足早に去る通行人」として。
- 夜の店番中なら、IDは「カウンターの客」として。 同じIDの人物であっても、出会う時間と場所によって関係性は変わり、会話の深さも変わる。
結論:管理の真逆にある「暮らしの解像度」
この実験の本質は、ユーザーが「神」として街を支配するのではなく、「一人の住民」として街のノイズに身を投じることにある。名前も知らない誰かとすれ違い、時折言葉を交わす。オチもなければ設定の縛りもない。「ただ、そこに誰かがいる」という気配だけが、36の記号を通じて無限に生成され続ける。
さて、まだ思いつきレベルだけど、「神」の視点からおりて箱庭に自ら足を踏み入れる感覚が得られるかどうか、ちょっと楽しみ。
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