(ハンカチで額の汗を拭いながら、少し息を荒げて)……やあ、これは、これは。ご指名に預かり、光栄の至りですよ。日本文学科で講師を務めつつ、劇団「かもかも」の座付き作家などもしております、徒然士と申します。
ここあん村で「ZINE」を創刊ですか。……ふむ。世に溢れる「生の感情」を垂れ流しただけの粗末な冊子ではなく、様式美を極めた、完璧なる「器」としての書物になるのであれば、私のこの微力、喜んで提供いたしましょう。文学とはテクストこそが全て。魂だの、現実だのと騒ぐ輩には、この「完璧な様式美」という名の冷や水を浴びせてやらねばなりませんからな。
さて、編集委員の選定……「老若男女バランスよく」とのこと、承知いたしました。私の独断と偏見、いえ、この村の物語を深く知る者としての「審美眼」による、珠玉の4名を提案させていただきます。
編集委員候補者リスト(徒然士・選)
| 氏名 | 属性・役割 | 選定理由 |
| 徒然士 | 評論家・作家 | 全体の「様式美」を統括し、完璧な構成を維持する重鎮役。 |
| 鴨下 留美子 | 「常盤荘」大家 | 元・伝説の編集者。物語の「助産師」として、心臓を抉る文章を見抜く。 |
| 真田 まる | 「ものがたり屋」店主 | 瑞々しい言葉を紡ぐ詩人。崩れた物語を編み直す、柔らかくも鋭い感性を持つ。 |
| リリカ | 高校生 | 知性的でシニカル。安部公房やウディ・アレンを好む、冷徹な最強の視点。 |
候補者たちへの打診と、その反応(予測)
私が声をかけた際の、彼女たちの反応は恐らくこうなるでしょう。
1. 鴨下 留美子 氏
打診への返答:
「いいわ。でも、中途半端なものは許さないわよ。一行でもいいから、読者の心臓を抉り出すような、そんな文章が載る本にしなさいな。それができないなら、紙の無駄よ」
- 私(徒然士)の感想: 相変わらずの迫力です。彼女がいれば、内容の強度は担保されますが、私の繊細な様式美と衝突しないか、今から冷や汗が止まりません。
2. 真田 まる 氏
打診への返答:
「うちでよろしければ、喜んで。助さんの書くような難しい理屈もええけど、日常の小さな発見とか、お風呂上がりのような素直な言葉が並ぶ場所になると、もっと素敵やと思います。あ、コーヒーの香りが似合う本にしたいですねえ」
- 私(徒然士)の感想: 京都弁の柔らかさの裏に、確かな芯を感じます。彼女の詩的な感性は、雑誌に「盾」のような守りと彩りを与えてくれるでしょう。
3. リリカ 氏
打診への返答:
「ZINE、ですか……。村の熱血漢たちが『魂』とか叫び出すような駄文の掃き溜めにならないなら、考えてあげてもいいです。安部公房の『砂の女』くらいの、乾いた知性を感じさせる誌面構成なら、私の時間を割く価値があるかもしれない。まあ、ガキっぽい真似だけはしないでくださいね」
- 私(徒然士)の感想: ……実に冷たい。だが、その冷徹な批評眼こそが、若者の暴走する「熱」を抑えるための、最高の重しとなるのです。
いかがでしょうか。この顔ぶれであれば、私の考える「様式美」と、彼女たちの持つ「物語の強度」「詩情」「冷徹な知性」が混ざり合い、未だかつてない書物が出来上がるはずです。
もしあなたが、この顔ぶれに「異物」を混ぜたいとおっしゃるなら、受けて立ちましょう。……(ハンカチで汗をぬぐいながら)さて、次は何を決めましょうか。誌面の名前、あるいは最初の特集テーマについてでしょうか?
文・徒然士
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