ブックカフェシズカ

ブックカフェシズカ

【外部】掌編(氷上静/中野小春)

「どちらでもいい、朝」ブックカフェ「シズカ」のオーナー中野小春は、徹夜明けで疲弊し、朝食の選択肢さえ選べない氷上静に珈琲を淹れる。静が「どちらでもいい」と知的負荷の放棄を示すと、小春は完璧な提案者としての役割を切り替え、洋食・和食どちらでも...
シズカな笑い

コント「アタラクシアの絵本」

ブックカフェ「シズカ」の空気は午後に入っても澱むことなく、カウンターの内側で豆を挽く音が、その澄んだ静寂を縁取っていた。客は、図書館の専門司書である真木まき、ただ一人だった。彼女は、先ほどオーナーの氷上静が棚に差したばかりの、外国の絵本を熱...
シズカな笑い

ショートショート「定義不可能な一票」

登場人物:氷上静(ブックカフェシズカ)、中野小春(同)「君は、その投票先に妥当な出典を付記できるのかしら?」投票所へ向かう道すがら、氷上静は隣を歩く中野小春に問うた。手元のタブレットには各候補者の政策解剖データが並んでいる。静にとって選挙と...
掌編「物語の寄港地」シリーズ

掌編「繕われた地図」

湖からの反射光が、ブックカフェ『シズカ』の床に、ゆらゆらと動く菱形の模様を描いていた。光は磨かれた床板を滑り、壁一面の本棚の、古い背表紙の金文字を一瞬だけ照らしては、また別の場所へと移っていく。レコードプレーヤーからは、抑制の効いたピアノの...
掌編「物語の寄港地」シリーズ

掌編「月の裏側の観測」

スタシス・エイドリケビチェス『クレセント・ムーン』に着想を得て。