池袋との境界線「椎名町3丁目」

椎名町3丁目は、外界への玄関口

復興の最前線「ボストー区」に隣接する緩衝地帯。都会と村のカオスが混ざる。

  • まひる座:3丁目駅の向かいに立つ、閉館した映画館。村内でほそぼそ営業している「夕日座」の姉妹館。鴨下留美子の劇団が稽古に使うことがある。
  • 常盤荘(鴨下母娘の管理): ボストー区隣接のこの地にある。はみ出し者の作家たちの梁山泊。ボストー区をさすらう孤高の作家・武功は元住民。
  • 編集プロダクション「ぽんちょ」: 椎名町3丁目の古い雑居ビルにある。外界の仕事を引き受ける泥臭い拠点。中野小春はここの元社員編集者。おはぎはんがライター仕事をしている。
  • 飲み屋街: 小料理屋「海」(常磐荘の作家や鴨下留美子の劇団員などが常連)など、村へ入る前の「関所」的な店が集まる。
  • ものがたり屋: 真田まるの店。村唯一の風俗店という間違った噂がある。
ものがたり屋
ものがたり屋
3丁目駅
3丁目駅
ものがたり屋

スケッチ「小説はオワコンか?」

池袋から数分、幻の椎名町三丁目から広がる架空の村「ここあん村」の記録。千早亭小倉による掌編、コント、移動図書館の活動日記を掲載。
ものがたり屋

【外部】掌編(ものがたり屋)

「ものがたりをひとつだけ」人気のケーキ店主・丹波りんが、「あなたの物語、聴きます」と掲げる女、真田まるの営む古民家を訪れる。りんは、自分が作った漆黒のムースを「一番の毒」としてまるに味見させる。まるは、その味が純粋な心を破壊した「罪の味」だ...
3丁目駅

ショートショート「大遅刻の免罪符」

3丁目駅の改札口で男が泣き叫んでいた。「火曜だ! 俺が池袋を出たのは火曜の朝なんだ! なんで金曜になってるんだよ!」握りしめたスマホの画面には、取引先からの不在着信が五十数件。男のネクタイは歪み、目は血走っている。ここあん鉄道の駅員・鉄美鈴...
ものがたり屋

掌編「椎名町助とおはぎまる」

第1編:居酒屋『海(うみ)』の濁り酒椎名町3丁目の夜は、古びた毛布のように重たくて温かい。居酒屋「海」の暖簾をくぐると、揚げ物の匂いと安酒の蒸気が、町助まちすけの青い帽子を優しく包んだ。彼はカウンターの隅に座り、お通しのポテトサラダを箸の先...
3丁目駅

スケッチ「3丁目駅、鉄美鈴の夜」

二十三時十一分。赤色灯が二つ、暗がりの奥へと吸い込まれていった。M鉄道からここあん鉄道へ乗り入れる、3丁目駅経由タウン駅行き最終列車。ここあん鉄道職員の鉄美鈴はホームの端で、背筋を真っすぐに伸ばして立っていた。右手の指をピンと伸ばし、誰もい...