3丁目駅

日常と異界が交差する「ここあん村」の玄関口

椎名町3丁目に位置するこの駅は、外界(豊島区・池袋方面)と村を繋ぐ唯一の窓口です。都会の喧騒と村の混沌が混ざり合う緩衝地帯にあり、復興の最前線である「ボストー区」にも隣接しています。

時空を歪ませる鉄道インフラ

この駅には、物理法則を軽やかに無視する独特の交通事情があります。

    • M線(西武池袋線直通): 「上がり屋敷駅」を経由して池袋へと繋がっています。

    • 「数分が数日」になる怪: 最大の特徴は時空のねじれです。乗車時間はわずか数分であっても、実際には数時間から数日の時間差が生じることがあります。

    • ここあん鉄道の起点: 村を横断するローカル線「ここあん鉄道」の起点でもあり、のんびりとした村内移動の主軸を担っています。

駅周辺のランドマーク

駅を出てすぐの交差点は、村の不条理を象徴するスポットが点在しています。

    • まひる座:駅の向かいに立つ、閉館した映画館です。劇団の稽古場としても活用されています。

    • 消える路地と「ものがたり屋」:近くの路地の奥には、肌の温もりとともに物語を編み直す「ものがたり屋」がひっそりと佇んでいます。

    • 地図にない「五番目の道」:交差点には特定のパスを持つ者にしか見えない道があり、巨大塔「ペンタ」へと続いています。

秩序の番人:鉄 美鈴

この混沌とした駅を切り盛りしているのが、女性駅員の鉄 美鈴(26歳)です。

「秩序に祈る番人」として運行を司っていますが、無秩序な事態には弱く、不測のパニックが起きると脆い一面も持っています。

鉄 美鈴
氏名:鉄美鈴(くろがね みすず)年齢・性別: 26歳・女性肩書: ここあん鉄道職員 3丁目駅・大学前駅勤務ここあん村の通勤・通学の足を預かる若き女性駅員。小柄な体をピンと伸ばし、「安全ヨシ!」と響く声でホームを仕切ります。秒単位の運行を愛し...

 

3丁目駅

ショートショート「大遅刻の免罪符」

3丁目駅の改札口で男が泣き叫んでいた。「火曜だ! 俺が池袋を出たのは火曜の朝なんだ! なんで金曜になってるんだよ!」握りしめたスマホの画面には、取引先からの不在着信が五十数件。男のネクタイは歪み、目は血走っている。ここあん鉄道の駅員・鉄美鈴...
3丁目駅

スケッチ「3丁目駅、鉄美鈴の夜」

二十三時十一分。赤色灯が二つ、暗がりの奥へと吸い込まれていった。M鉄道からここあん鉄道へ乗り入れる、3丁目駅経由タウン駅行き最終列車。ここあん鉄道職員の鉄美鈴はホームの端で、背筋を真っすぐに伸ばして立っていた。右手の指をピンと伸ばし、誰もい...