[コント]笑いのあぜ道

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コント「ドーナツの穴をめぐる対話」

【登場人物】おはぎはん:取材ライター。情熱的だが、難しい話は少し苦手。氷上静ひかみしずか:現代思想家。ブックカフェ『シズカ』のオーナー。世界を独自の哲学で分析する。中野小春なかのこはる:ブックカフェ『シズカ』の共同オーナー。静のパートナー。...
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コント「池袋の様式美」

【登場人物】徒然士(ただぜんじ): 完璧な様式美を信奉する、気難し屋の文芸評論家。おはぎはん: 面白そうなことには即行動の、猪突猛進型ジャーナリスト魂を持つライター。【場面設定】平日の午後。池袋駅東口、ビックカメラ本店の前。多くの人々が行き...
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ショートショート「ボールペン」

登場人物:丹波りん、生地こね子丹波りん(35・パティシエ)は、透明なボールペンの替え芯を光に透かし、インクが途絶えた境界線をプラスチックの筒越しになぞっていた。指の腹に伝わるのはインクの感触ではなく、中身が空洞になった筒の、頼りない軽さと冷...
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「安心」の定義

登場人物:菜箸千夏、菜箸かな菜箸千夏(28歳・図書館司書)は、分厚い国語辞典のページを指で挟んだまま、小さくつぶやいた。「……『安心』の語釈が、冷たすぎる」千夏の姉かな(34歳・翻訳家)は、手元の洋書から視線を上げずに答える。「辞書はカウン...
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スケッチ「垂直の訪問者」

登場人物:さやかっくす、まんのすけ午後二時。筋金入りの引きこもり、まんのすけが自室で「天井のシミの数を数える」という崇高な業務に励んでいた時だ。二階の窓ガラスが、コン、と鳴った。鳥ではない。ネオン色のスニーカーが浮いている。視線を上げると、...