真田まる

ものがたり屋

スケッチ「小説はオワコンか?」

池袋から数分、幻の椎名町三丁目から広がる架空の村「ここあん村」の記録。千早亭小倉による掌編、コント、移動図書館の活動日記を掲載。
ものがたり屋

【外部】掌編(ものがたり屋)

「ものがたりをひとつだけ」人気のケーキ店主・丹波りんが、「あなたの物語、聴きます」と掲げる女、真田まるの営む古民家を訪れる。りんは、自分が作った漆黒のムースを「一番の毒」としてまるに味見させる。まるは、その味が純粋な心を破壊した「罪の味」だ...
真田まる「夜明け前のひとりごつ」

詩「水になるまでの、短い呼吸」真田まる

窓を少しだけ開けておいた夜の重たい沈黙が肺の奥まで入り込んでくるお前が守り抜いたその氷のような静寂は決して誰にも壊せやしない聖域だったんだな「強くなければ 生きていけない」そんな呪文を指先が白くなるまで握りしめていたんだろう誰の目にも映らな...
ものがたり屋

掌編「椎名町助とおはぎまる」

第1編:居酒屋『海(うみ)』の濁り酒椎名町3丁目の夜は、古びた毛布のように重たくて温かい。居酒屋「海」の暖簾をくぐると、揚げ物の匂いと安酒の蒸気が、町助まちすけの青い帽子を優しく包んだ。彼はカウンターの隅に座り、お通しのポテトサラダを箸の先...
真田まる「夜明け前のひとりごつ」

止まり木の温度|真田まる

この木の板、見てみて。 誰かの手のひらが、何年もかけて、 ゆっくりとなでてきた跡があるわ。 角がとれて、つるつるになって、 まるで、よく知ってる人の肌みたい。おでんの湯気の向こう側で、 あんさんの眼鏡が、 ふんわり白く曇るのを、 私は、隣で...