掌編「物語の寄港地」シリーズ 掌編「六月の雨」
六月の雨は音もなく、世界の輪郭を静かに滲ませていた。ブックカフェ「シズカ」の大きな窓ガラスを、名前もない筋となった雨水が無言で流れ落ちていく。店内に満ちるのは、焙煎された豆の香ばしさと、古い紙が湿気を吸って放つ微かな甘い匂い。レコードプレー...
掌編「物語の寄港地」シリーズ
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ブックカフェシズカ
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