寄港地

箱庭小説(掌編・スケッチ)

箱庭小説「透明な名前と黙字のp」|「物語の寄港地」シリーズ

ここあん村・寄港地シリーズ。ブックカフェ「シズカ」で、15歳の作家・鴨下栞と現代思想家・氷上静が交わす筆名談義。マーク・トウェインらが用いた偽名「スードニム」の機能とは何か。現実から身を守り毒を注ぐ表現者の生存戦略と、創作の根源を静かに照射する知性あふれる現代掌編。
箱庭小説(掌編・スケッチ)

箱庭小説「凪の来訪者」|「物語の寄港地」シリーズ

ここあん村・寄港地シリーズ。ブックカフェ「シズカ」に、かつて小春や静の心を揺さぶった青年・恋流波陽がふらりと訪れる。しかし以前のような危うさはなく、珈琲を飲み終えると軽やかに去っていく。過去の波乱を乗り越え、確かな日常という凪を共有する二人の女性を描く静謐な一編。
箱庭小説(掌編・スケッチ)

箱庭小説「寄港地の名前」|「物語の寄港地」シリーズ

ここあん村・寄港地シリーズ。閉店後のブックカフェ「シズカ」で、氷上静は店名を「寄港地」へ改称したいと中野小春に持ちかける。訪れる者が錨を下ろす場にふさわしいという静の論理に対し、小春は染みついた時間を大切に育てたいと微笑む。二人の絆が深まる、穏やかで優しい対話の物語。
箱庭小説(掌編・スケッチ)

箱庭小説「検索窓の幽霊たち ――15歳のための存在論」|「物語の寄港地」シリーズ

ここあん村・寄港地シリーズ。ブックカフェ「シズカ」で、15歳の小説家・鴨下栞がネット検索と人間の存在について問いかける。哲学者の氷上静はバークリーの思想を引き、あえて検索せず輪郭を曖昧にしておく贅沢さと防衛術を説く。知的好奇心に満ちた二人の鮮烈な現代対話劇。
箱庭小説(掌編・スケッチ)

箱庭小説「呼吸」|「物語の寄港地」シリーズ

ここあん村・寄港地シリーズ。映画の主人公を「自己欺瞞」と冷徹に分析する思想家・氷上静。だが同居する中野小春の何気ない共感の言葉が、強固な理性の鎧の内側に潜む静の孤独と渇望を不意に暴き出す。壊れた心を優しく肯定し合い、静かに呼吸を重ねる二人の親密な夜を描いた掌編。