寄港地

箱庭小説(掌編・スケッチ)

箱庭小説「槍と盾、湖畔にて」|「物語の寄港地」シリーズ

ここあん村・寄港地シリーズ。ブックカフェ「シズカ」に「ものがたり屋」の真田まると、猪突猛進なおはぎはんが訪れる。他者の業を引き受けるまるの流儀に対し、傷ついた存在をそのまま受け止め待つ小春。「背負う」と「許す」という二つの慈しみが出会う、湖畔の奥深い人間劇。
箱庭小説(掌編・スケッチ)

箱庭小説「寄港地の午後」|「物語の寄港地」シリーズ

ここあん村・寄港地シリーズ。初夏の光が差し込むブックカフェ「シズカ」。中野小春は明治期の植物図鑑を丁寧に繕い、氷上静はその作業音に耳を傾ける。金継ぎの器に注がれた一杯の珈琲と、触れ合う指先。言葉少なく寄り添い、共に息をする二人の確かな日常を描く珠玉の掌編。
箱庭小説(掌編・スケッチ)

箱庭小説「繕われた地図」|「物語の寄港地」シリーズ

ここあん村・寄港地シリーズ。完璧な状態の資料を求め、図書館員の菜箸千夏がブックカフェ「シズカ」を訪れる。手渡されたのは落書きや補修跡の残る古い鳥瞰絵図だった。傷や痕跡こそが地図の生きた時間だと語る小春の言葉に触れ、秩序に固執していた千夏の心が解き放たれる感動物語。
箱庭小説(掌編・スケッチ)

箱庭小説「月の裏側の観測」|「物語の寄港地」シリーズ

ここあん村・寄港地シリーズ。スタシス・エイドリケビチェスの画集を眺める氷上静。かつてある男へ「観測装置」として月のように冷徹に接した過去を語る静に対し、中野小春はその孤独を温かく肯定する。他者のまなざしから逃れ「月の裏側」で憩う二人の関係性を描く知的な一編。
箱庭小説(掌編・スケッチ)

箱庭小説「六月の雨」|「物語の寄港地」シリーズ

ここあん湖畔のブックカフェ「シズカ」を舞台にする「物語の寄港地」シリーズの一編。六月の雨は音もなく、世界の輪郭を静かに滲ませていた。ブックカフェ「シズカ」の大きな窓ガラスを、名前もない筋となった雨水が無言で流れ落ちていく。店内に満ちるのは、...