コント「人生ってなんだ?」

【登場人物】
酔酔亭馬楼:二ツ目の落語家。いつものように泥酔している。
客A:真面目そうなサラリーマン。
客B:冷めた目のOL。

【場面設定】
居酒屋「あちこち」。カウンターに馬楼、客A、客Bが座っている。

(トイレから出てきた馬楼。千鳥足でカウンターに座り、大声で)

馬楼:おい、大将! いつものやつ、濃いめで頼むよ! 人生ってなんだ!?

(客A、びっくりする。大将のまっちゃんは涼しい顔)

客A:え、いきなりどうしたんですか?

馬楼:うるせぇ! 俺に話しかけるな! って、あれ、あんた誰だっけ?

客A:さっきまで一緒に飲んでましたよね?

馬楼:ああ、そうだったか。で、人生ってなんだ?

(客B、ため息をつきながら)

客B:また始まった。

馬楼:人生ってのはな、まるで、まるで腐ったミカンみたいなもんだ! 外見は綺麗でも、中身は腐ってて、食ったら苦い! ああ、ミカン食いてぇなぁ。

客A:人生を腐ったミカンに例えるんですか?

馬楼:そうだよ! 人生は苦いんだ! 甘いことなんて何もない! あ、まっちゃん、甘い酒ちょうだい!

(大将、呆れ顔で日本酒を出す)

馬楼:ああ、ありがとよ。で、人生がどうしたって?

客B:どうもしないですよ。周りの迷惑ですよ!

馬楼:うるせぇ! お前は黙ってろ! って、あれ、あんた誰だっけ?

客B:大将、お勘定。

(客B、立ち去る)

馬楼:おい、待てよ! って、あいつは、どこ行くんだ? ま、いっか。人生ってなんだ!?

(馬楼、一人でぶつぶつ言いながら酒を飲み続ける)

ダダダさん:ほんとだねー。(意味なく、共感する)

(客A、あきらめたようにため息をつく)

(幕)

作・千早亭小倉

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