五郎寺圭音

箱庭コント

箱庭コント「ビニール越しの純文学」

[シットコム・コント台本]音楽家の五郎寺圭音は「純文学」を求めて荒木経惟の『死小説』を購入する。しかし、密閉された袋を開けると、それは文字が一文字もない写真集だった。分子系統学を専攻する篠田律とのコミカルな対話を通じ、文学の定義と絶望をユーモラスに描く。
箱庭小説

掌編「三グラムの投函」

――三グラム。定形郵便の規定である二十五グラムを大きく下回るその重さを、五年間配達鞄を提げてきた男の指先は正確に計量していた。小名地区の路地裏に建つ音巴里荘は、無計画な増改築を繰り返した結果、一階に集合ポストを置くスペースすら失っている。配...