ばっしょい

箱庭小説(掌編・スケッチ)

箱庭小説「おはぎはんの正義」

梅雨の晴れ間というのは、夏の始まりを告げる気まぐれな祝祭だ。アスファルトから陽炎が立ちのぼり、昨日までの雨の名残をすっかり乾かしてしまう。風は湿り気をたっぷりと含んでねばつき、網戸を通り抜けては、部屋の中の空気とゆるやかに混ざり合った。台所...
箱庭小説(掌編・スケッチ)

箱庭小説「助け舟」

縁側で日向ぼっこをしながら、まんのすけは気持ちよさそうに目を細めていた。居間から聞こえる義理の姉・ばっしょいと近所の女たちの楽しげな会話に、時折「いや、その話の語源はだね」と口を挟んでは、「まんちゃんは物知りだねえ」と感心されたり、「また始...