菜箸かな

ものがたり

コント「斜めのセロハンテープ」

【登場人物】菜箸 千夏:司書。本の並びが少しでも傾くと落ち着かない。菜箸 かな:千夏の姉。翻訳家。袋のシワやパンの凹みを面白がる。【場面設定】夕方の移動図書館。カウンターで千夏が作業をしている。そこへ、スーパーの帰りのかなが入ってくる。かな...
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【外部】掌編(古河書店)

「火曜日限定の純愛、あるいは、So it goes.」(あらすじ)翻訳家菜箸かなは、熱量的な妹の千夏から逃れ、古書店でジュリアン・ソーンの原書を読む高校生のケニーと出会う。かなは、訳に詰まった一文「She loved him, but on...
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コント「あえて説明調」

平日の午後の、きさらぎ文化会館の図書室。そこは、差し込む光の筋のなかに埃がゆっくりと舞うのが見えるほど、完璧な静寂に満ちていた。美術書が並ぶ一角。少し高めの棚に収められた、一冊の分厚い本に、二人の女の手が同時に伸びた。――アール・デコの装幀...
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コント「静電気とトラルファマドール」

【登場人物】ケニー(17):ここあん高校の学生。地味な文学少年。ヴォネガットを愛読。世界の不条理を静かに受け入れている。菜箸 かな(34):フリーランスの翻訳家。しなやかな知性を持ち、物腰が柔らかいが、お酒が大好き。ちなみに、妹は、ここあん...
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「安心」の定義

登場人物:菜箸千夏、菜箸かな菜箸千夏(28歳・図書館司書)は、分厚い国語辞典のページを指で挟んだまま、小さくつぶやいた。「……『安心』の語釈が、冷たすぎる」千夏の姉かな(34歳・翻訳家)は、手元の洋書から視線を上げずに答える。「辞書はカウン...