菜箸かな

箱庭小説

【外部】掌編(古河書店)

「火曜日限定の純愛、あるいは、So it goes.」(あらすじ)翻訳家菜箸かなは、熱量的な妹の千夏から逃れ、古書店でジュリアン・ソーンの原書を読む高校生のケニーと出会う。かなは、訳に詰まった一文「She loved him, but on...
箱庭コント

箱庭コント「あえて説明調」

平日の午後の、きさらぎ文化会館の図書室。そこは、差し込む光の筋のなかに埃がゆっくりと舞うのが見えるほど、完璧な静寂に満ちていた。美術書が並ぶ一角。少し高めの棚に収められた、一冊の分厚い本に、二人の女の手が同時に伸びた。――アール・デコの装幀...
箱庭コント

箱庭コント「静電気とトラルファマドール」

[シットコム・コント台本]ブックカフェでヴォネガットの小説を読む高校生ケニーと、翻訳家の菜箸かな。周囲の押し付けがちな価値観を「アイス・ナイン」に例え、二人は作品のユーモアを交えながら静かに語り合う。知的な空気感とクスッと笑える掛け合いが魅力の日常劇。
箱庭小説

「安心」の定義

登場人物:菜箸千夏、菜箸かな菜箸千夏(28歳・図書館司書)は、分厚い国語辞典のページを指で挟んだまま、小さくつぶやいた。「……『安心』の語釈が、冷たすぎる」千夏の姉かな(34歳・翻訳家)は、手元の洋書から視線を上げずに答える。「辞書はカウン...