2026-10

Fragments

創作談義前のおしゃべり

『東京リベンジャーズ』、アニメ版が面白くて見ているのだけれど、ヒロインが主人公に「あのとき、私は君を好きになったよ」って言う場面があったんですよね。どういう文脈で使われたか、これはメモ的な投稿なので省略するけど、これ、文芸作品では許されない...
箱庭小説(掌編・スケッチ)

01 晨朝の定数|「新浪いちごの日常」シリーズ

夜明けの気配が、まだ森の奥深くに潜んでいる時刻。新浪いちごは覚醒した。体内時計と連動した覚醒システムが、設定された誤差ゼロの瞬間に意識を浮上させる。寝具から身体を滑り出させる動作に、僅かな淀みも存在しない。床に降り立つ音も、高性能な集音マイ...
ZINE・住民のつぶやき

30. 人間中心主義という座標系|化野環古生物学小日記

「台風って、十月になってもこんなに日本に来ていたかな」という一文で始まる、メッセージを受け取った。送信者は、自身の記憶の不確かさと、日本という島国を中心にして気象現象を捉える思考の偏りを、自ら省察している。「~かな」という疑問は、個人の持つ...
箱庭小説(掌編・スケッチ)

第一話「リノリウムの床と風通しの良い伴走者」|ここあん高校文芸部2

翌日の放課後。僕は文芸部室ではなく、ペンタ三階の廊下を歩いていた。手には、昨夜から今朝にかけて書き殴った、数枚のルーズリーフが挟まったクリアファイルがある。『コンクリートの涙』とは別に、僕が過去から現在に至るまでに書き溜めていたいくつかの個...
箱庭コント

箱庭コント344「漱石の借り」

【登場人物】芳野 結衣:ここあん村立図書館アーカイブ専門員。何事も正確な分類とゼロリセットを重んじるが、計算が合わないと大パニックを起こす。岸辺 義道:映画監督志望のここあん大学生。実家は寺。斜に構えて何でも映画のワンシーンにしたがるが、鋭...