箱庭小説

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箱庭コント「2つの空」|昭和

【登場人物】はるひこ:10歳。ポケットにノートと短い鉛筆を入れている。みちこ:母親。買い物かごを持っている。【場面設定】昭和47年。東宝映画砧撮影所の裏手。コンクリ塀と竹林の間の小道を、はるひことみちこが歩いている。買い物帰りのようである。...
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移動図書館日記(110)遠野編

これは、日記の名を借りた、中野文の記憶。夜が明けるまで話し続けていた。話は方々へ飛んだ。その瞬間は切実な意味を持っていたはずの言葉も、朝日の中で振り返ってみれば、形のないとりとめもない断片だったように思う。千夏さんは明け方、吸い込まれるよう...
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新シリーズ「連続ここあん劇場」(1)

第1話「校正不可能なステキ空間」【登場人物】矢尾 玲子:きさらぎタウンに住む主婦。自称「ステキさん」。不都合な事実や他者の論理を「ステキ」で上書きし、消費可能な装飾へと強制変換する現実歪曲能力の持ち主。辻 さゆり:フリーランスの校正者。情念...
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移動図書館日記(109)遠野編

これは、日記の名を借りた、中野文の記憶。春の海は、まだ少しの厳しさを残したまま、鈍色の光を反射させていた。海岸沿いの国道を南へと車を走らせる。助手席に座る菜箸千夏さんが、私の運転を穏やかな声で褒めてくれた。「車社会って言っても、通らないとき...
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箱庭スケッチ「外心」

椎名町三丁目の路地裏、「ものがたり屋」。テーブルを挟んで、二人の女が座っている。真田まるは、古い急須から湯呑みにほうじ茶を注いでいる。空野円は、窓の外を流れる雲を見ている。真田まる:円まどかさん、お茶入ったよ。今日のは、よく炒ってあるやつや...