箱庭小説(掌編・スケッチ)

箱庭小説(掌編・スケッチ)

箱庭スケッチ「約束ノート」

【登場人物】恋流波 陽(ハル) :ここあん大学の学生。編集プロダクション「ぽんちょ」の元アルバイト。真田 まる :「ものがたり屋」店主。他者の物語を預かる女性。【場面設定】夜。椎名町三丁目の路地裏、「ものがたり屋」。カウンターにはハルが座っ...
箱庭小説(掌編・スケッチ)

箱庭小説「凪の来訪者」|「物語の寄港地」シリーズ

ここあん村・寄港地シリーズ。ブックカフェ「シズカ」に、かつて小春や静の心を揺さぶった青年・恋流波陽がふらりと訪れる。しかし以前のような危うさはなく、珈琲を飲み終えると軽やかに去っていく。過去の波乱を乗り越え、確かな日常という凪を共有する二人の女性を描く静謐な一編。
箱庭小説(掌編・スケッチ)

環奈への手紙(3)

音の「周期」と「共鳴」。元ピアニストの私にとって、少し懐かしくて、胸の奥に突き刺さる言葉だわ。 あなたが聴いているのはお祭りの賑やかさではなく、空気を震わせる物理的なヘルツなのね。群体のリズムに同調して、内部のストレスを均質化する。 もしこ...
箱庭小説(掌編・スケッチ)

箱庭ラノベ|第18話 幸福の解剖結果|ここあん高校文芸部

翌日の放課後。僕の主観だが、文芸部の部室の空気は、昨日よりも明らかに密度が高かった。僕の手には、一晩かけて推敲を重ねた、天野光に関する観察レポートが握られている。その数ページが、僕が今まで提出したどの原稿よりも重く感じられた。部室の指定席で...
箱庭小説(掌編・スケッチ)

箱庭小説「深海と太陽、交差する応接室」

『水底に差す月光の輝きをキミはまだ知らない。』において、論理の鎧を纏う大学講師・氷上静と、彼女の孤独な世界に迷い込んだ学生・恋流波陽(はる)が繰り広げた、平均台を駆け抜けるような危うい疑似恋愛。本作は、その関係が不器用な形で破綻した後の出来...