箱庭小説(掌編・スケッチ)

箱庭小説(掌編・スケッチ)

箱庭小説「ボストークの沈黙」

栞は、武功が立ち寄るBAR「ボストーク」を訪れ、店主の宗方奈落に原稿の束を預ける。奈落は栞をヒヨッコだと拒絶するが、「置いていけ」とだけ告げる。数日後、栞は奈落から武功の赤字がびっしりと書き込まれた原稿を返される。
箱庭小説(掌編・スケッチ)

掌編「『カンガルー日和』日和」

千早亭小倉・作「今日は、完璧な『カンガルー日和』日和ね」彼女はそう言って、窓際のテーブルに置かれた古い文庫本の表紙を指先でなぞった。——村上春樹の『カンガルー日和』。僕たちはその本を一緒に読むのに相応しい朝が来るのを、それこそカンガルーの誕...
箱庭小説(掌編・スケッチ)

移動図書館日記(60)

支援はいらない移動図書館司書・菜箸千夏の日記。「支援は要らない、自分の金で孫を遊ばせたい」。自治会長の言葉に見る、『チョコレート工場の秘密』のジョーおじいちゃんのような、父親としての誇り。[移動図書館/自立/誇り]
箱庭小説(掌編・スケッチ)

移動図書館日記(59)

移動図書館司書・菜箸千夏の日記。湖になったキャンパス跡地。「ノックはいらない」と笑う男性と、『見えない都市』のように水面の下に眠る、無数の玄関の記憶について。[移動図書館/風景/喪失]
箱庭小説(掌編・スケッチ)

移動図書館日記(58)

到着のメロディ移動図書館司書・菜箸千夏の日記。ロマコメ号の到着メロディ導入へ。静寂だけが配慮ではない。生活のリズムに刻まれる、安心の時報としての音楽を受け入れること。[移動図書館/音楽/変化]