高島雅也

箱庭小説

移動図書館日記(53)

揺らぐ地名移動図書館司書・菜箸千夏の日記。「カッタ」か「カツタ」か。地名の読み方の揺らぎ。『舟を編む』の辞書作りのように、正解よりも、今この村で生きている言葉の「用例」を記録すること。[移動図書館/言葉/地名]
箱庭小説

移動図書館日記(52)

ありがとうの防衛線移動図書館司書・菜箸千夏の日記。連発される「ありがとう」は、私のお喋りに対する防衛線か。『ティファニーで朝食を』のように、一方的な言葉の傲慢さに気づき、ただ「聞く」ことへ。[移動図書館/傾聴/対話]
箱庭小説

移動図書館日記(49)

隠された標語 移動図書館司書・菜箸千夏の日記。書庫の隙間で見つけた「元気なあいさつ」の古い額。避難所だったあの場所で、なぜその明るい言葉が隠されるように置かれていたのか。[移動図書館/避難所/記憶]
箱庭小説

移動図書館日記(48)

記録と検閲 移動図書館司書・菜箸千夏の日記。村の記録映画を撮る学生と、貸出禁止の郷土資料。『1984』の真理省のように、失われた過去を「なかったこと」にする罪悪感と、司書の倫理。[移動図書館/記録/検閲]
箱庭小説

移動図書館日記(46)

あの日を巡る 移動図書館司書・菜箸千夏の日記。震災のあの日が巡ってくる。誰もが時間から解き放たれてしまう日。ロマコメ号を走らせることは、日常への祈りか、それとも。[移動図書館/震災の日/追悼]