2026-09

箱庭小説(掌編・スケッチ)

絶対零度の知性|新浪いちごの日常シリーズ

かつてAIとの知性比べにおいて敗北を認め、研究の第一線を退いた元・天才科学者の少女「新浪いちご」と、その弟「ナツ」の生活を描いた掌編シリーズです。森の中のモジュールで暮らすいちごは、自身の感情を排し、あらゆる事象を「データ」「定数」「変数」...
ZINE・住民のつぶやき

海野みかんのヴィネット講座(4)ヴィネット実践のための3つの「10箇条」|ここあん高校メタ講義録

放課後の準備室。堂島巧と神崎一樹が、几帳面に罫線を引いた用紙をみかんに差し出す。堂島巧:先生、これまでの講義を元に、ある作品がヴィネットかどうかを客観的に切り分けるための判定シートをまとめました。神崎一樹:全10項目。「はい」が多いほどヴィ...
箱庭コント

箱庭コント330「まとめてまるめてポン」

コントの都合で登場人物を都合よく集めるということを、あまりやっていないのですが、今回は、ちょっと集まってもらいました。【登場人物】氷上 静:批評家でブックカフェ「シズカ」のオーナー。論理的な講釈が好きで話が長くなりやすい。カゲロウ:編集プロ...
ZINE・住民のつぶやき

きいろの絵本|ZINE「ほつれ」掲載作

かんたは、小さな移動図書館車。その日、かんたの巡回ルートに、新しい場所が加わった。丘の上に立つ、白くて静かな建物。老人ホームだ。かんたがゆっくりと駐車場に入ると、ガラス張りのラウンジから、何人かのお年寄りがこちらを見ているのが分かった。やが...
箱庭小説(掌編・スケッチ)

掌編小説「京子でちゅ」

[箱庭小説]舞台はここあん村。元オペラ歌手のボラン京子は、バッハが流れる完璧な秩序のリビングで優雅な休日を過ごしていた。しかし、超大型犬のフィデリオが甘えた声を漏らした瞬間、彼女の気品ある鎧は崩壊。「どうちたですか〜」と赤ちゃん言葉で抱きしめ、至福の無防備な眠りに落ちていく。作・千早亭小倉