higashiboctok

千早亭小倉著作集

千早亭小倉著『異世界転生モノで学ぶ「哲学入門」』

本書は、「架空のライトノベルのあらすじ」と「架空の哲学講師(ここあん村住民)による解説」を組み合わせた、全体が入れ子構造メタフィクションになっている実験的な哲学入門テキストです。全体は大きく以下の3つの層(構造)で展開されています。1. 基...
ものがたり

17. 静的な完成、動的な再編

週末の午後は、部屋に散乱する論文や資料を整理するのに費やされる。机の上の、ペーパーウェイト代わりにしている三葉虫のレプリカを手に取った。オルドビス紀の地層で完成された、完璧な機能美を持つ節足動物。その滑らかなカーブを指でなぞっていると、タブ...
ものがたり

第23話「共犯者のための仕様書」

共同執筆、という名の地獄が幕を開けた翌日の放課後。文芸部室の長机。その長辺を挟んで、僕、神崎一樹と、天野光さんは、まるで互いが汚染区域であるかのように、正面から向き合って座っていた。彼女の表情の些細な変化さえもが視界に入ってしまう、逃げ場の...
ものがたり

掌編「透明な名前と黙字のp」

【登場人物】氷上 静:ブックカフェ「シズカ」オーナー。現代思想家。相手が15歳であっても決して子供扱いせず、対等な観測者として接する。鴨下 栞:ここあん高校の生徒であり、物語作家。大人たちの嘘や欺瞞を冷徹に観察する早熟な少女。【場面設定】午...
ものがたり

コント「おとうさんの目次」

【登場人物】はるひこ:10歳の長男。路線図の漢字をじっと観察している。まさよしに「おんぱりそ」と呼ばれている。まさよし:父親で弁護士。英語のペーパーバックを開いて不機嫌そうにしている。みちこ:母親で専業主婦。座席の背もたれに沈み込んでいる。...