中野小春

箱庭コント

箱庭コント7「未定義のコースター」

ブックカフェシズカの朝。マホガニーのカウンター。静が、一分の狂いもなく磨き上げるその滑らかな銀河に、それは「こぼれて」いた。液体ではない。漆黒の絵具を垂らしたような、しかし奥行きだけが無限に続く「空間の剥離」だ。「……事象の地平面の漏出? ...
箱庭小説(掌編・スケッチ)

箱庭小説「どちらでもいい、朝」|はてな

「どちらでもいい、朝」ブックカフェ「シズカ」のオーナー中野小春は、徹夜明けで疲弊し、朝食の選択肢さえ選べない氷上静に珈琲を淹れる。静が「どちらでもいい」と知的負荷の放棄を示すと、小春は完璧な提案者としての役割を切り替え、洋食・和食どちらでも...
箱庭コント

箱庭コント2「旅人算とクリシェの現在地」

【登場人物】黒崎 文(A組):文芸部部長。「魂」と「エスプリ」にこだわる「熱い最強」。堂島 巧(A組):文芸部員。「定義」と「構造」の番人。リリカ(B組):シニカルな「冷たい最強」。弟(太陽) が天敵。氷上 静:ブックカフェ「シズカ」オーナ...
箱庭コント

箱庭コント329「定義不可能な一票」

登場人物:氷上静(ブックカフェシズカ)、中野小春(同)「君は、その投票先に妥当な出典を付記できるのかしら?」投票所へ向かう道すがら、氷上静は隣を歩く中野小春に問うた。手元のタブレットには各候補者の政策解剖データが並んでいる。静にとって選挙と...