2026-08

箱庭コント

箱庭コント270「エアコンの陰徳」

[読むシットコム・コント台本]箱庭世界「ここあん村」の終電間際の3丁目駅にて。業務用エアコンの自動清掃音をめぐり、美意識にこだわる講師徒然士、経済合理性を追求する大学院生金田エリ、時間厳守を徹底する駅員鉄美鈴の噛み合わない論争。作・千早亭小倉
箱庭小説(掌編・スケッチ)

箱庭ラノベ|第28話 女王陛下の不協和音|ここあん高校文芸部

屋上での一件の後、僕と天野さんとの間には、どこか奇妙な空気が流れていた。それは決して悪い空気ではない。僕と天野さんの間で、明確なシナジーが形成されつつあった。僕の論理が行き詰まれば、彼女が感性という名の別ルートを提示する。彼女の表現が出口を...
箱庭小説(掌編・スケッチ)

概念ラノベ 第5講・第3話「はるひこ一家と、解読不能の弟・なつひこ」

世田谷区砧の、新築風の平屋。その庭の隅っこ、名前も知らない大きな葉っぱの下――イチローたちが路地で見かけた少年が勝手に「ハル区」と名付けて、角の丸い石や蝉の抜け殻を住まわせている領土を、3つの怪しい影が侵略していた。いや、実際は、単にその上...
バックストーリー

徒然士って大学に住んでるの?|ここあん村バックストーリー

徒然士の「抜ける床」と美学の言い訳文芸評論家にして、ここあん大学日本文学科の講師を務める徒然士が暮らすのは、克枯地区のスーパー「人生」からさらに細い路地を入った奥にある、築50年の木造「二軒長屋」です。隣家と薄い壁一枚を共有する縦割りのメゾ...
ZINE・住民のつぶやき

21. 花壇の大量絶滅|化野環古生物学小日記

10月のある日。大学の正門をくぐると、職員の方々が花壇の植え替え作業をしていた。まだ鮮やかな花を咲かせているベゴニアやマリーゴールドが、根こそぎ引き抜かれ、台車に無造作に積まれていく。これは、極めて人工的な「大量絶滅イベント」だ。 この花壇...