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ZINE・住民のつぶやき

26. 呼気の化石化条件|化野環古生物学小日記

夕刻、暖房の効いた図書館から外に出ると、肌寒い空気が身を包んだ。昨日までの晴れ間が嘘のように、空は厚い雲に覆われている。無意識に息を吐き出すと、今シーズン初めて、それが白い雲になるのを見た。人々はこれを冬の訪れといった、季節的な記号として認...
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25. 極めて遅い風化|化野環古生物学小日記

夜明け間近。昨日の雨が洗い流した空気は、澄み切っている。開け放した窓の薄明かりを感じながら、頭にふと浮かんだ言葉を反芻する。「窓ガラスは、地質学的な変化が全く起こらない、最も単純な地表のモデルなのですね」私は改めて窓ガラスに目を向けた。昨日...
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24. 加速された侵食モデル|化野環古生物学小日記

窓ガラスを、ひっきりなしに雨粒が叩いている。外に出ることはできそうにない。こういう日は、定点観測に徹するに限る。私の部屋の窓からは、3種類の異なる地表が見える。ひとつは、この窓ガラスそのもの。ひとつは、目の前の車道のアスファルト。そしてもう...
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23. 書架のタフォノミー|化野環古生物学小日記

金曜の午後は、図書館の地下書庫で過ごすことが多い。古い論文を参照するため、バックナンバーが並ぶ巨大な書架の間を歩く。製本されたジャーナルの背表紙には、刊行年が刻印されている。1970, 1971, 1972……。一見すると、これは完璧に連続...
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22. 進捗バーと目的論の罠|化野環古生物学小日記

カンブリア紀の節足動物群に関する、大規模な系統解析のプログラムを実行する。形態データと遺伝子情報を統合した、計算負荷の高い処理だ。画面に、小さなウィンドウが現れ、プロセスの進捗を示すバーが表示された。0%から100%へ向かって、青い線がゆっ...