中野小春

ものがたり

コント「未定義のコースター」

ブックカフェシズカの朝。マホガニーのカウンター。静が、一分の狂いもなく磨き上げるその滑らかな銀河に、それは「こぼれて」いた。液体ではない。漆黒の絵具を垂らしたような、しかし奥行きだけが無限に続く「空間の剥離」だ。「……事象の地平面の漏出? ...
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【外部】掌編(氷上静/中野小春)

「どちらでもいい、朝」ブックカフェ「シズカ」のオーナー中野小春は、徹夜明けで疲弊し、朝食の選択肢さえ選べない氷上静に珈琲を淹れる。静が「どちらでもいい」と知的負荷の放棄を示すと、小春は完璧な提案者としての役割を切り替え、洋食・和食どちらでも...
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コント「旅人算とクリシェの現在地」

【登場人物】黒崎 文(A組):文芸部部長。「魂」と「エスプリ」にこだわる「熱い最強」。堂島 巧(A組):文芸部員。「定義」と「構造」の番人。リリカ(B組):シニカルな「冷たい最強」。弟(太陽) が天敵。氷上 静:ブックカフェ「シズカ」オーナ...
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ラジオネーム|氷上静

FMここあんに投稿する。ペンネームが必要。小春と、難しい言葉や例え話は使わないと約束した。――湖の隣の人? 状況説明だ。――本を読む人? 普通すぎる。小春が「おにぎりはどう」と笑う。ふざけるな。食べ物の名前など。……しかし、他に候補がない。...
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ショートショート「定義不可能な一票」

登場人物:氷上静(ブックカフェシズカ)、中野小春(同)「君は、その投票先に妥当な出典を付記できるのかしら?」投票所へ向かう道すがら、氷上静は隣を歩く中野小春に問うた。手元のタブレットには各候補者の政策解剖データが並んでいる。静にとって選挙と...