ZINE・住民のつぶやき

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氷だった夢と水だった記憶|ZINE「ほつれ」掲載作

月だけが毎晩、会いに来てくれる小さな水たまりがありました。わたしは、水でした。昼は、空の青や、渡っていく雲の白を映し、風が吹けば、きらきらと笑うようにからだを揺らしました。夜は、まんまるの月を胸に抱いて、しん、と静かな光を宿します。わたしは...
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トットとバナナの味のなぞ|ZINE「ほつれ」掲載作

まっしろな画用紙の国に、トットという男の子がいました。トットの体は、小さな、小さな点の集まりでできていました。スクリーントーンのトットです。トットは、決まった場所にいるのが大好きでした。右を見れば、同じ点のトナリくん。左を見れば、やっぱり点...
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29. 自己組織化する骨格|化野環古生物学小日記

電車の窓ガラスを流れる雨粒が、別の水滴とぶつかって一つの太い筋を作り、滑り落ちていく。外力ではなく、水自身の性質によって形がまとまっていくその様子をぼんやりと追っているうちに、頭の片隅にあった記憶が蘇る。ノーベル化学賞のニュース、「金属有機...
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ZINE「ほつれ」02

おはなしなーんにもない国と、作者のばか 作・恋流波東彦(あらすじ)おはぎはんの書いた「なーんにもない国と、まいごのパンツ」(ZINE「ほつれ」01掲載)の後日談。物語を読んだ子供に「何もないのになぜ住人がいるのか」と矛盾を指摘された住人たち...
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なーんにもない国と、作者のばか|ZINE「ほつれ」掲載作

前の話の、「おしまい」の、すぐ後のお話。あ、これがその「前の話」ね。お父さんにこのお話を読んでもらった子どもは、尋ねました。「ねえ、なんで、なにもないのに、住人がいるの? なんで、住人は、船とか手袋とか名前を知っているの? この作者はばかな...