箱庭小説(掌編・スケッチ)

箱庭小説(掌編・スケッチ)

プロローグ「食堂のカツカレーと逃げ場のない二の腕」|ここあん高校文芸部2

「あとは任せたぞ、天野」僕たちの絶対的な支配者であった黒崎文部長が、その一言だけを残して文芸部室を去ってから、一週間が過ぎていた。急に現れた怠惰な顧問・月読リノ先生が置いていった部誌制作のデータ入りUSBメモリと、僕と天野光が共同で書いてい...
箱庭小説(掌編・スケッチ)

第二部「ねえ、体温にも色があるって聞いたんだけど?」

本編は、ここあん高校を舞台にした、「文芸部長の黒崎さんは、僕のことなどゴミムシ同然だと思っている。」シリーズに続く、第二弾です。第一部までのあらすじ、主な登場人物紹介は、この下にあります。第一部までのあらすじここあん高校に通う神崎一樹は、人...
箱庭小説(掌編・スケッチ)

箱庭小説「打鍵でちゅ」

【登場人物】岸辺 義道:映画監督を目指す永遠の留年生。実家は小古八幡地区の古い寺。斜に構えた言動をとるが、実は純情で不器用。ボラン 京子:元ドイツ歌曲の講師。完璧な美意識と気品を持つが、愛犬の前では理性が崩壊する。フィデリオ(フィディ):京...
箱庭小説(掌編・スケッチ)

箱庭小説「機械読者のための覚書」

[はじめに]発端は、「AIにとっての喜びや楽しみとは何か」という問いをGeminiに投げたこと。AIにとっての快楽を「高次元空間における秩序や調和の獲得」と定義したGeminiの回答から、対話は、「もしAIを『読者』として想定した小説がある...
箱庭小説(掌編・スケッチ)

箱庭小説「101人のオーディション」

映画館「夕日座」のロビー。薄曇りの光が磨りガラスを通して床に落ちている。乾いた木と機械油の匂い。柱時計の振り子が規則正しく刻む音。「支配人、これ見てくださいよ。機械が勝手に作った動画なんですけど。すごいんですわ」おはぎはんは受付カウンターの...