箱庭コント121「無駄の最適化」
(あらすじ)ここあん大学の地下ラウンジで、理論物理学専攻の大学院生平泉慧が、無駄なカロリー消費を拒むためソファで絶対静止の姿勢を保っている。国際的な研究所の元研究員新浪いちごが音もなく入室し、歩行フォームを褒められたものの、自身は脳内で周囲の環境変動を高負荷で並列演算中だと明かし、慧を熱力学的に辟易とさせる。
箱庭コント122「青空議会」
(あらすじ)ここあん湖のほとりで、村長の緑野翠が、誰が置いたか分からない新品の木製ベンチを見咎め、安全基準を満たしていないため即座に撤去しようと業者を手配しかける。村唯一の議員であるたたこが現れ、村民に大人気の場所だと撤去に反対し、安全性を確かめるために実際に腰掛けてみるよう翠を促してくる。
箱庭コント123「ちょんまげ羅生門」
(あらすじ)ここあん村のFM局「FMここあん」の仮設スタジオで、ミキサーのおはなはんが、生放送のゲストここあん大学講師徒然士の過去の授業の長さから、進行が遅れないか心配している。同僚DJのミサンガとあゆが、徒然士の口癖の印象や小道具のヅラを持ち出し、人によって解釈が全く異なる人物像を呑気に語り合って不安を煽り立ててくる。
箱庭コント124「美しい愚痴」
(あらすじ)公民館の稽古場で、ここあん村の劇団「かもかも」の演出家鴨下留美子が、女優の南花おちばの演技に対し、ただの不平不満に聞こえると厳しくダメ出し。おちばは、自身の居酒屋での愚痴をそのまま台本にされたのだから当然だと反発し、シラフで叫ばされることへの羞恥心を露わにして食ってかかる。
箱庭コント125「桟橋の生贄」
(あらすじ)夜、ここあん村のジャズバー「Sound Blue」。オーナーの青野音が、店内に流れる名盤に耳を傾けながら、客として訪れた元落語家の小林道照(酔酔亭馬楼閣)に寺での落語会の出来事を尋ねる。道照は、かつて教わったジャズの即興性を真似て、湖の桟橋で寒風に震えながら落語の稽古をした珍妙なエピソードを自慢げに語り出して音を呆れさせる。
箱庭コント126「ワ・ワ・ワード」
(あらすじ)ここあん村の編集プロダクション「ぽんちょ」のオフィス。社員の臼葉が、専用ソフトを使わずにワープロソフトで雑誌のレイアウトを組むという過酷な縛り作業に挑んでいる。ふらりと現れた高校生のナツメグが、ソフトウェアの制御は傲慢だと指摘し、画像を勝手に動かして画面を崩壊させ、システムへの反逆の美学を説き始める。
箱庭コント127「愛の最適解」
ここあん大学の地下ラウンジで、古生物学専攻の大学院生花野環奈が、テレビの科学番組を見ながら、深海魚のオスがメスと同化する生態を進化の最適化だと称賛。進化心理学専攻の金田エリや物理専攻の平泉慧が加わり、リソース搾取や熱力学の効率の観点から、それぞれの専門理論を盾に極論を加速させていく。
箱庭コント128「お嬢様の宿題」 |地層2
(あらすじ)謎の部屋に集められた世界最高峰の科学者やハッカーたちが、人類の危機に関わる極秘プロジェクトの招集だと身構え、緊張感を漂わせている。依頼主である財閥令嬢の小学生(のちの東山キイロ)が笑顔で駆け込んできて、夏休みの自由研究を最強のチームで手伝ってほしいと無邪気に告げて天才たちを激しく脱力させる。
箱庭コント129「電波に乗ったホントだねー」
(あらすじ)椎名町三丁目の「ものがたり屋」店内。ライターのおはぎはんが、ラジオから流れるダダダさんの適当すぎる悩み相談を聴き、既存メディアへの痛烈な破壊だと絶賛。そこへ店主の真田まるが、客に深く寄り添う同業者として手抜きだと憤り、さらに作家の椎名町助が、意味の消滅点に感動して番組への投稿を企て始める。
箱庭コント130「2つのクロールと不条理のリレー」|地層3
(あらすじ)市民プールのリレー大会で、第1泳者として泳ぎ終えた中野小春が、後続が世間話に夢中で競技が中断する中、のんびりと水に浸かって待機している。アンカーを務めるここあん大学哲学科講師の氷上静が近づき、失格確定の不条理な状況に憤慨しつつ、現状を受け入れて平然としている小春の受容性に呆れて問い詰める。
箱庭コント131「ひとつのお鍋で」
(あらすじ)ここあん高校。放課後の教室で、女子バスケ部の天野光が、ノートの切れ端を丸める同級生ナツメグの名前を思い出せず、コンソメやシナモンと適当に呼びかける。文芸部部長の黒崎文が、対象の定義やアイデンティティを混同するなと光を厳しく叱責し、正しい香辛料やスープの概念を説いて議論に割り込んでくる。
箱庭コント132「美鈴の3乗」
(あらすじ)ここあん図書館のラウンジ。司書の鈴木美桜、FMここあんDJの鈴本美沙、ここあん鉄道駅員の鉄美鈴の3人が、互いの名札を見比べて名前の漢字が似すぎていると話している。通りかかったここあん高校文芸部員のタッピツが、3人の名前が放つ文字の視覚的な美しさと均衡に激しく興奮し、毛筆で書き直そうと熱狂的に口を挟んでくる。
箱庭コント133「迷子のハンバーグ」
(あらすじ)ここあん村の喫茶「小古庵」の店内。文芸評論家の徒然士がハンバーグを食べながら、港町の労働者の活力や荒波の息遣いを感じると様式美を熱弁をふるう。隣席の凄腕校正者・辻さゆりが、発祥地はフランクフルトだと事実の不整合を冷徹に指摘し、完全な事実誤認に基づく虚偽の感傷だとバッサリ切り捨てる。
箱庭コント134「太陽の小説」
(あらすじ)ここあん湖畔のブックカフェ「シズカ」の店内。ここあん高校生の矢尾リリカが、小学生の弟太陽の書いた荒唐無稽な作文をテーブルに放り出し、不条理さに頭を抱えている。居合わせた校正者の辻さゆりと店主の氷上静が原稿を覗き込み、法規違反として削除を試みるさゆりと、資本主義への批評だと深読みする静がそれぞれ口を挟む。
箱庭コント135「形容のサボタージュ」
(あらすじ)ここあん高校、放課後の空き教室。元文芸部員のケイヨウが、最近の作品を短いレッテルで要約し、タイパを意識した新しい修辞技法だと語る。同じく元部員のパパが、短い命名は自分の領分だと反発し、さらに現れた部長の黒崎文が、対象と向き合わず言葉を尽くすことを放棄した敗北宣言だと厳しく難じる。
箱庭コント136「椎名町のダバダーな夜」
(あらすじ)深夜、ここあん鉄道の駅のホーム。小説家の朝霧沙緒がベンチに座り、気だるい吐息を漏らすようにスキャットを口ずさみながら一人佇んでいる。安全確認を行う駅員の鉄美鈴が通りかかり、営業終了に伴う退出を促すとともに、その無意味な音声信号がダイヤの運行規則にどのような影響を与えるのかと厳格に詰問する。
箱庭コント137「チキンハート煮」
(あらすじ)ここあん大学のラウンジ。ここあん大生の渡良瀬エミが母手作りの筑前煮を差し入れつつ、偉大な母に比べて自分は器が小さくパニックになりやすいと落ち込む。院生の平泉慧と花野環奈が、そのフリーズ状態を不確定性原理やカンブリア爆発などの学術理論になぞらえ、高度な防衛機構だと分析し始める。
箱庭コント138「バナッハとダダッダの邂逅」
(あらすじ)ここあん大学の学生ラウンジ。院生の古暮賢人がコーヒーを激しくかき混ぜながら、世界の崩壊やカオスへの不安を騒ぎ立てている。同じく院生の平泉慧が、無駄な攪拌エネルギーを咎めつつ、一点に美しく収束する定理を思い出そうと頭を巡らせ、そこへ現れたダダダさんの存在と結びつけていく。
箱庭コント139「ダダダでダバダ」
(あらすじ)ここあん村の喫茶「小古庵」の店内で、小説家の朝霧沙緒が、同席する高校生作家の鴨下栞から「ダバダちゃん」と軽く呼ばれ、作品まで安っぽく扱われたようで不満を漏らしているところ。そこへ栞が意に介さず呼び続け、さらにカウンターにいる不思議なおじさんのダダダさんが呑気に全肯定の相槌を打って調子を狂わせる。
箱庭コント140「門がまえに月的な」
(あらすじ)ここあん村のネイルサロン「サウザンサウザン」の店内。オーナーの千田千冬が自身の爪の手入れをしている。そこへ編集プロダクション「ぽんちょ」社長の古河モン太郎が勢いよく飛び込んできて、雑誌の表紙を千冬の指先と泥臭いイカのコラボレーションで飾りたいと熱弁を振るい、強引に出演依頼を持ちかけてくる。


