箱庭コント201「少し背の高いあなた」 夜の見回りをしていたここあん図書館長の高島雅也が、部下の司書鈴木美桜の散らかったデスクから光と音が漏れているのに気づき、隠されていた古い木製ラジオを発見する。処分しようとした高島に対し、ラジオがカブトムシの寓話を語って高島の神経質な苦労を言い当てたため、高島が思わず中間管理職としての孤独と愚痴を語り聞かせ始めてしまう。
箱庭コント202「カブトムシと呼ばないで」
(あらすじ)夜、ここあん図書館の返却ポスト前。館長の高島雅也が、防犯用として設置した木製ラジオの周囲で落ち葉拾いに精を出している。退勤間際の司書鈴木美桜が通りかかり、ラジオが夜露で傷まないか心配するふりをしながら、高島を「カブトムシ」と呼んで観察日記を読み上げるラジオの言葉に同調し、館長をからかい始める。
箱庭コント203「恋する空書き」
(あらすじ)ここあん湖畔のブックカフェ「シズカ」の前。店主の氷上静と共同オーナーの中野小春が開店前の掃除をしている。通りかかった大学院生の平泉慧が、店の看板が書道家・硯毛八の筆ではないことに気づいて立ち止まり、無駄のない運動エネルギーを誇る毛八の「線」こそが自分の初恋なのだと熱っぽく語りかけてくる。
箱庭コント204「群青色のサプライチェーン」
(あらすじ)ホームセンターの塗料コーナーで、映像美術担当のしあんまぜんたが、動画のサムネイルで目を引く強烈な青を求めてスプレー缶を吟味している。通りかかった大学院生の権田猛が、その色が持つ歴史的・地政学的な価値や交易の背景を講釈し始め、高価な絵の具を巡る人間の欲望について持論を展開してくる。
箱庭コント205「券売機に100円玉投げたら」
(あらすじ)ここあん鉄道「タウン駅」の券売機前。ガールズバンド「栗きんとん99」のギタリストいときちが、電車の運賃に20円足りずに財布の底を必死で探っている。横に立っていたここあん大学講師の三成ミツヒデが、その困窮した姿を典型的なボケの構図だとデータ分析し、上方漫才の理論に基づいた正しいツッコミを要求しながら奇妙な絡み方を仕掛けてくる。
箱庭コント206「ビル風の縁結び」|地層3
(あらすじ)強風が吹き荒れるここあんタワーの足元で、ここあん大学院生の三成ミツヒデが風速計でデータを集め、ライターの真田まるが取材メモをとっている。ここあん高校生の宏原こはぎが、買ったばかりのコロッケの温もりと匂いを死守するため、壊れた傘を盾のように構えて風の抵抗と戦いながら大声で突進してくる。
箱庭コント207「大人の世界」 |地層3
(あらすじ)ここあん村の編集プロダクション「ぽんちょ」。ライターの真田まるが高校生の宏原こはぎを連れて一息ついている。社員の臼葉が現れ、タワーのビル風を利用した奇想天外なPRイベントの企画案をまくしたて、こはぎの思いつきも巻き込みながら危険な方向へと妄想をエスカレートさせていく。
箱庭コント208「駅、ひとつください」
(あらすじ)ここあん村のスーパー「人生」のバックヤード。オーナーの郷田剛が自分の銅像を建てるため、近隣に新駅を作る署名運動を始めようと甥の権田猛を急かしている。ここあん鉄道駅員の鉄美鈴が駆け込んできて、駅間距離が短すぎると電車のブレーキが間に合わないと、運行ダイヤの危機を訴えて猛反対してくる。
箱庭コント209「意識高い系コロッケ」
(あらすじ)ここあん村のスーパー「人生」の惣菜売り場。ここあん大学事務局員の小庭千和が、最後の半額コロッケを前に佇む銀色ズボン姿の青年ぺらいちまいを、目障りな意識高い系だと難じている。居合わせたここあん大学院生の古暮賢人が割って入り、その服装や体型は宇宙進出を見据えた合理的な適応進化だと独自の理論で擁護し始める。
箱庭コント210「消させないから」
(あらすじ)ここあん村の居酒屋「ここきた」の店内。店主の渡良瀬愛子が仕込み作業に追われている。ここあん村村長の緑野翠がここあん鉄道駅員の鉄美鈴を連れて現れ、水没によって施設が激減した活田地区を効率化のため隣の地区へ編入すると通告。愛子は、思い出の詰まった地名を消させはしないと、村長の計画をはねのける。
箱庭コント211「cocoとkokoのせめぎあい」
(あらすじ)ここあん村の喫茶「小古庵」のカウンター席。校正者の辻さゆりとここあん大学講師の徒然士が、村の観光パンフレットにおけるローマ字表記の乱れを指摘し、硬質な様式美で統一すべきだと論じている。同席する翻訳家の菜箸かなが、親しみやすさの観点から別の表記案を提示し、表記の美学を巡って意見を戦わせる。
箱庭コント212「公式ゆるキャラちいにゃんの謎」
(あらすじ)ここあん村の居酒屋「あちこち」店内。ゆるキャラ「ちいにゃん」の中の人を務める女優の南花おちばが、着ぐるみの重心が偏って過酷だと汗だくで一息ついている。隣に居合わせた書道家の硯毛八が、その奇妙な造形は自分が崩して書いた漢字の筆跡が元凶だと明かし、書道の立体芸術としての美学を熱っぽく語り出す。
箱庭コント213「透ける人と被る人」
(あらすじ)公園のベンチで、ゆるキャラの中の人を務める女優の南花おちばが、着ぐるみを脱いで汗を拭いながら自らの演技論を鼓舞している。体が透けて見える謎の男へんてこさんが横歩きで通りかかり、おちばが自我を完全に消し去って背景と同化する究極の演技メソッドを発見したと興奮して詰め寄っていく。
箱庭コント214「白い妖精で朝食を」
(あらすじ)ここあん村のバー「ボストーク」のカウンター。作家の武功が無言で差し出された強い酒を口にし、カポーティの『ティファニーで朝食を』のヒロインが抱える痛々しい孤独や都会の冷たさに思いを馳せている。端の席に座る翻訳家の菜箸かなが、過剰な装飾を削ぎ落とした作者の客観的な文体とその奥にある居場所のなさを静かに読み解き、知的な対話を深めようとする。
箱庭コント215「明日、あちこちでここきたしましょう」
(あらすじ)ここあん村のスーパー「人生」の鮮魚コーナー。主婦の相田ミキが電話をしながら、二つの居酒屋の名前と店主を完全に混同して明日の女子会の場所を伝えている。隣に居合わせたここあん大学講師の三成ミツヒデが、音声の類似による認知エラーを放置できず、正確な店舗情報と位置関係を盾に身も蓋もない論理的訂正を突きつけてくる。
箱庭コント216「弁当の正義」
(あらすじ)ここあん村のスーパー「人生」の惣菜売り場。映像美術担当のしあんまぜんたが、綺麗に盛り付けられたヘルシー弁当に対し、惣菜弁当は茶色一色のカロリーの暴力であるべきだと憤っている。隣に居合わせたここあん大学院生の篠田律が、色彩の多様性は栄養素の系統樹に基づいた正しい機能美であると、生物学的な観点から反論してくる。
箱庭コント217「レジ前のピッチクロック」
(あらすじ)ここあん村のスーパー「人生」のレジ前。書道家の硯毛八が小銭入れを覗き込み、時間をかけてゆっくりと硬貨を探している。後ろに並んでいたここあん大学事務局員の小庭千和が、プロ野球の試合の無駄な停止時間を引き合いに出し、タイムパフォーマンスが悪すぎると苛立ちを露わにして支払いを急かしてくる。
箱庭コント218「ここあん村住人、ノイズって言いすぎ問題」
(あらすじ)ここあん村の喫茶「小古庵」店内。校正者の辻さゆりとここあん大学院生の平泉慧が、読書や静止の姿勢に耽っている。録音技師の音山拾が機材を手に現れ、紙をめくる微細な摩擦音を極上のノイズだと称賛したことから、それぞれの専門分野における「ノイズ」の定義や解釈を巡る議論をふっかけてくる。
箱庭コント219「いないいないサイバーぐるるるる」
(あらすじ)FMここあんのプレハブ仮設スタジオ。局長の田中前みち太とエンジニアの佐野健が、新スタジオへの移転図面を見ながら夢を膨らませている。ここあん村村長の緑野翠が乗り込んできて、図書館4階への移転を白紙撤回し、アングラな重低音が響くゴーストタウンの空きビルへ移転するよう一方的に通告してくる。
箱庭コント220「キュンする栗きんとん」
(あらすじ)ここあん鉄道タウン駅のホームで、主婦の相田ミキがガールズバンド「栗きんとん99」のライブ告知ポスターを見つめ、可愛い響きという理由だけでバンド名を勝手にあだ名で呼ぶ。ここあん鉄道駅員の鉄美鈴が駆け寄ってきて、不正確な呼称は駅案内や運行の秩序を乱す原因になると、正しい日本語の拍で発音するよう厳密に注意してくる。



